チャットボットとは? 仕組みやAI型とシナリオ型の特徴・メリット
コミュニケーションツールやSNS、Webサイトなどでのやり取りを自動化できる“チャットボット”。顧客対応だけでなく、社内での問合せ対応でも活用できることから、業務効率化が期待できる支援ツールとして活躍の場を広げています。
近年、世界規模で猛威をふるった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、オンラインで完結できるようなシステムやサービスの需要が高まっています。
コロナ禍で働き方や日常生活が変化しているなか、チャットボットの活用は、より身近になっていくことが予想されるでしょう。
本記事では、チャットボットとは何か、基本的な仕組みやチャットボットの2つの種類について解説します。
目次[非表示]
- 1.チャットボットとは?
- 1.1.チャットボットの仕組み
- 1.2.チャットボットの動作
- 1.2.1.【ルール・シナリオの設定】
- 1.2.2.【キーワードの分析】
- 1.2.3.【データベースの蓄積】
- 1.3.チャットボットができること
- 2.2種類のチャットボット
- 3.まとめ
チャットボットとは?
チャットボット(Chatbot)とは、自動で会話をするプログラムのことで、そのネーミングは「チャット(Chat)」と「ロボット(Robot)」からきています。
文字を入力するタイプや音声を使って会話するタイプがあり、とくに顧客サポートの支援ツールとして広く利用されています。
チャットボットの仕組み
チャットボットは、“ボット”と“アプリケーション”と呼ばれる2つのシステムをAPI※1によって連携させることで動きます。
アプリケーションに入力された質問はAPIを経由してボットシステムに届けられ、ボットシステムが質問を解釈して返答を生成。再びAPIを経由して返答をアプリケーションに表示させることで、まるで会話をしているような応答ができるようになっています。
※1…API(Application Programming Interface:アプリケーション・プログラミング・インタフェース):インターネットなどを介して複数のソフトウェアやサービスをつなぎ、互いの機能を共有する仕組み。
チャットボットの動作
では、チャットボットは一体どのような動作で質問の解釈・返答の生成を行っているのでしょうか。
チャットボットが会話をしているように返答ができるのは、ボットシステムのなかで下記のような動作が行われているためです。
【ルール・シナリオの設定】
運用側は、あらかじめ「こんな質問が来たら、こんな返答を返す」というルールやシナリオを設定します。シンプルなルールでも複数のルールを設定しておけば、複雑な質問に対しても適した返答を導き出せるようになります。
【キーワードの分析】
チャットボットは、ユーザーが入力した言葉のなかから重要だと思われるキーワードを探し出し、分析します。
入力された質問にはたくさんの単語が含まれていますが、そのなかから重要なキーワードを見つけることができれば、「ユーザーが本当に知りたいこと」に対して正しい返答ができるようになります。
【データベースの蓄積】
チャットボットには自分自身で考え、会話を組み立てて返答を返すという能力はありません。
運用側がデータベースを用意し、そのなかからユーザーからの質問に適した返答を行っています。人間がデータの正誤判断を行い、データベースを充実させればチャットボットの精度はより高まり、たくさんの質問に適確に答えられるようになります。
チャットボットができること
チャットボットに搭載されている主な機能は以下の5つです。
- 問合せに対する自動応答
- 有人対応との連携
- 外部システムとの連携
- Q&AやFAQとの連携
- AIを使った回答精度の向上
チャットボットは設定したルールから自動応答ができるだけでなく、窓口として担当者との連携も可能です。
さらに、AIを搭載したチャットボットなら、人間が必要なデータを与え、AIに学習させるため、より適確な回答を行うこともできます。
2種類のチャットボット
チャットボットは、シナリオ型(人工無能型)、AI型(人工知能型)の2つに分けられます。それぞれの特徴とメリットを見てみましょう。
シナリオ型チャットボットの特徴とメリット
シナリオ型とは、人工知能を持たないチャットボットのことで、ルールベース型とも呼ばれます。
あらかじめ運用側が用意したルールによって応答を行うため、社内のマニュアルを探すのにも適しています。
シナリオ型チャットボットのメリットは以下の3つです。
- 人的コストの削減
- 安価に導入できる
- すでにFAQがあればスムーズに導入できる
今まで人が対応していた定型の質問をチャットボットが行うことで、人的コストの削減が可能になります。また、問合せ内容が限られ、質問内容が想定できている場合や、すでにFAQが用意されている場合はスムーズな導入が可能です。
AI型チャットボットの特徴とメリット
AI型チャットボットは、シナリオ型とは異なり自由文を入力できます。自由に入力された文章を理解するために、自然言語処理(NLP)の技術を用いて入力文章の理解を行うことが特徴です。
また、さまざまな入力文章に対し適切な返答を行うために、パターン学習機能を有しています。ここがAIチャットボットのAIの部分です。
AI型チャットボットのメリットは以下の3つです。
- 人的コストの大幅な削減
- 回答精度の向上
- 複雑な質問にも答えられる
人でなければ答えられないような複雑な質問も回答できるため、自動応答で完結できる範囲が拡大。人による対応が難しい早朝・深夜の時間帯でも対応が可能になります。そのため、AI型チャットボットは、シナリオ型以上の人的コスト削減が期待できます。
また、AI型チャットボットは会話を重ねることで学習するため、データを蓄積すればするほど、より精度の高い回答ができるようになります。
まとめ
チャットボットは現在、業種や用途を限定せずさまざまな企業で導入されています。コミュニケーションツールやSNS、Webサイトなど活用シーンもさまざま。人々の生活に密着したサービスの一つといえます。
また、チャットボットはコスト削減にも効果が期待できます。今まで有人対応だった業務を自動化することで従業員の負担軽減にも役立つでしょう。
なお、チャットボットについては、以下の記事でも解説しています。ご興味のある方はぜひ併せてご一読ください。
チャットボット導入で得られる効果とは? 事前準備と導入事例を紹介(2021/1/20公開)
有人チャットボットとは? 無人との違いとメリット・導入効果を解説(2021/1/28公開)
チャットボットで広がる未来! 社会に変革をもたらす将来性とは(2021/2/8公開)
チャットボットを“社内の問合せ対応”に活用するメリットと導入事例(2021/2/15公開)
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