「地方自治情報化推進フェア2019」にRPAplusを出展!
2019年10月10日~11日の2日間、東京ビッグサイト青海展示棟Bホールにて「地方自治情報化推進フェア2019」が開催されました。地方公共団体のICT関係者を対象として毎年秋に開催され、80社以上が出展する展示会です。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC)は、ベンダー7社(※1)の協力を得て、展示会場にCTCブースを出展しました。台風19号が関東地方に接近していましたが、多数のお客様にCTCブースへとお立ち寄りいただき、来場者の皆様と貴重な情報交換の場を持つことができました。ここでは、CTCと日立製作所が共同で出展したRPA自動化ソリューション「RPAplus」(※2)を中心に、当日のCTCブースの模様をレポートさせていただきます。
※1 アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社、ヴイエムウェア株式会社、サイバーソリューションズ株式会社、シスコシステムズ合同会社、株式会社ネットワールド、株式会社日立製作所、e-Janネットワークス株式会社
※2 RPAplusのサービス提供は現在は行っておりません。
2019年は東京ビッグサイト 青海展示棟で開催
地方自治情報化推進フェアについて
地方自治情報化推進フェアは、総務省が推進する「電子自治体の実現」をテーマに、最新の情報系システムの展示やデモを行い、行政サービスの高度化やICTの活用方法について有識者を講師に招きセミナーを実施するイベントです。2019年の開催テーマは「ソサエティ5.0でめざす地方創生」でした。昨年は東京ビッグサイト 西展示棟 西3、4ホールで開催されましたが、2019年はオリンピックの影響により、仮設展示棟として新たに開業した東京ビッグサイト 青海展示棟Bホールで開催されました。
当イベントの主催者は、地方公共団体情報システム機構(以下:J-LIS)です。J-LISは2014年4月1日に地方共同法人として設立され、マイナンバー制度関連システムの構築や地方公共団体の情報化推進を支援するための各種事業に取り組んでいます。
日立製作所の展示ブース
UiPath社の展示ブース
RPA自動化ソリューション「RPAplus」とは
昨今ビジネスの現場では、働き方改革や人出不足などの課題に対して、RPAを活用した業務の自動化が進んでいます。RPAの導入によって、個人が特定の端末で時間をかけて行っていた業務が自動化され、時間短縮、業務効率化の実現が期待されています。一方で、RPA導入後、導入前に期待していた効果を上げることができていないという意見も見られます。自動化を業務プロセス全体で捉えた際に、RPAで各端末の特定業務の自動化を行なうだけでは、一連の業務プロセスを連携・管理することはできないことがその一因と考えられます。RPA導入後の次なる課題をクリアしていくために、各種システムの運用管理を含めて、より一元的な運用管理の仕組みを構築することが求められています。
今回出展したRPAplusは、バックオフィス業務などをソフトウェアに組み込まれたロボットが代行するRPAソフト「UiPath」と、企業向けの統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」を使用し、効率的な運用とガバナンス強化を実現するCTCのRPA自動化ソリューションです。運用・管理分野のトップブランドJP1とRPA分野のトップブランドUiPathを連携することで、主にRPA導入後に顕在化する課題の解決を目指しています。
RPAツールによる業務の効率化と、ジョブ管理システムによるサーバシステムの自動化を合わせることで、バックオフィス業務と基幹業務を繋いだ一連の作業を自動化します。ロボットとジョブスケジューラを一体的に運用しコントロールすることができるため、組織レベルでの業務効率化が実現するソリューションです。
CTCブースの中にRPAplusを出展
2019年CTCブース来場者の傾向
毎年開催されている地方自治情報化推進フェアですが、2019年のイベント全体の入場者数は2日間合計で5,970名(昨年度比、約1割減)でした。その大きな要因となったのが、超大型の台風19号の接近です。特にイベント2日目(10月11日)に関しては、鉄道各社が翌12日の計画運休を午前中に発表したため、例年よりも早めに会場を後にするお客様が多かったように見えました。
足元が悪い中にも関わらず、CTCブースは多くの方々にご来場いただくことができました。ブース内では7つの小ブースを設置し、お客様のご要望に合わせて、製品・ソリューションをご紹介しました。CTCブース来場者の約4割の方にRPAplusブースへお立ち寄りいただき、RPAに対する興味・関心の高さがうかがえました。
実際にブースでお客様と会話して気が付いたことは、”自治体におけるRPA導入はまさにこれからピークを迎えるのではないか”ということです。人口規模の大きな自治体では、既にRPAを導入している自治体もありましたが、来場された多くの自治体では未導入またはこれから導入を検討しているという状況でした。実際にWeb上で公開されているアンケートや調査結果を見ると、導入済みと回答している自治体は全体の約3~4割程度で、検討中と回答している自治体が全体の約5割近くを占めています。
現在では、働き方改革推進の流れを受けて、多くの民間企業がRPAによる業務の自動化に既に取り組んでいますが、
・RPA導入の予算確保が必要となること
・業務の特性上まだ紙ベースの業務が多く存在していること
といった課題から、本当にRPAを導入することが業務効率化につながるのか、といった疑問を持つお客様もいらっしゃいました。一方で、事前検証を終えてRPA導入を行う自治体も増えてきており、周辺の自治体ではその波及効果でRPA導入が進んでいくことも予想されています。
実際にRPAの導入が進むと、新たな課題が発生してきます。導入を急いだ結果、RPAを適用する業務の分析やRPAの運用・メンテナンスといった導入前後の検討が不十分となり、社内システム全体の運用管理と離れたところで使われているケースが見受けられます。
RPAplusは、業務全体を捉えることで、統合監視システムの機能を利用したロボットの管理の実現、システム全体の統合管理フローの中にRPAを組み入れた運用の実現を目指しています。今後、自治体におけるRPA導入進展に伴い発生してくる課題に対して、有効な解決策となるソリューションであることをCTCブースでは説明させていただきました。ご紹介したお客様からは、
『RPA運用の先を見据えていて素晴らしい。ぜひデモを見せてほしい』
『RPAを入れてからパソコンに人が張り付きになり、逆に業務が属人化しているので詳しく話を聞かせてほしい』
などの声をお聞きすることができました。
1日目のCTCブース。昼頃から徐々に来場者が増えてきました。
CTCブース2日目。初日よりも多くの方にご来場いただくことができました。